スマホ一つで自分のお店!インスタライブで古物販売を始めるための許可と「URLの届出」

こんにちは!元「遊べる本屋」の店長で、現在は横浜の行政書士として、首都圏を中心に新しいお店作りを目指す皆様のサポートをしている栗原です。

お客様の反応をリアルタイムで感じながら、自分がセレクトした古着やヴィンテージ雑貨の魅力を直接伝える。インスタライブを使った販売(ライブコマース)は、まさに現代における「熱狂的なファンを作れるお店」の理想形ですよね。

しかし、「まずはインスタのアカウントを作って、すぐにショップを開設しよう!」と焦るのは少し待ってください。

実は、インスタグラムで古物(中古品)のショップを正式に開設し、安全に運営していくためには、手続きの「順番」と「全体設計」に大きなコツがいります。今回は、インスタライブでの販売をスムーズに始めるためのステップと、ネット販売特有のポイントについて深く解説します。

順番が命!「許可が先、インスタショップ開設が後」の絶対ルール

利益を出す目的で古物を仕入れ(買い取り)し、それを販売するビジネスを始めるには、「古物商許可」が必須となります。

ここで多くの方が陥りやすいのが、「とりあえずインスタでショップ機能(Instagramショッピング)の審査に出してから、後で許可を取ろう」という順番の間違いです。実は、適法かつスムーズに販売を始めるためには、「先に古物商許可を取得し、その後にインスタショップを開設し、決済システムと連携させて、最後にURLの届出をする」という流れが基本となります。

インスタショップの審査には「許可証」が必須

なぜ許可が先なのか?最大の理由は、プラットフォーム側のルールにあります。

インスタグラム(Meta社)でショッピング機能を利用して中古品を販売する場合、コマースマネージャの審査において、各国の法令を遵守していることの証明として「古物商許可証」の提出(アップロード等)が義務付けられています。つまり、手元に許可証がない状態では、そもそもインスタグラム上で古物のショップを開設すること自体ができないのです。

だからこそ、まずは管轄の警察署へ古物商許可の申請を最優先で行います。過去に犯罪歴がないか等の欠格事由に該当しないことを確認し、本籍地やお住まいの管轄の役所で必要な添付書類を取得し、確固たる「法的な土台」を先に作ることがすべてのスタートになります。

ネット完結でも「営業所」の実体は必要です

インスタライブでの販売を目指す方の多くは、「店舗は持たず、スマホだけで完結させたい」と考えています。しかし、古物営業法上、許可を取得するためには必ず活動の拠点となる「営業所」を設ける必要があります。

実店舗用のテナントを借りていなくても、ご自宅(マンションやアパートの一室)を営業所として登録すること自体は可能です。ただし、ご自宅を営業所とする場合は、「ここからここは古物営業のスペース」というように、居住スペースやプライベートな空間と明確に区別して、商品の保管や事務作業を行う専用の場所を確保する必要があります。スマホ一つで手軽に始められるように見えても、行政手続き上はこうした「物理的な区画の確保」が求められる点に注意しましょう。

インスタ特有の壁:決済手段と外部サイトの連携

許可を取得し、無事にインスタショップが開設できたとしましょう。いよいよライブ配信で商品をアピールしていくわけですが、ここでインスタ特有の実務的なポイントに直面します。

インスタ単体では決済が完結しない

現在の日本のインスタグラムの仕様では、ライブ配信中や投稿画面上で直接クレジットカード決済等を完結させる機能が標準では備わっていません。そのため、お客様からスムーズにお代をいただくためには、インスタグラムから「外部の決済手段」へ誘導する導線作りが必要です。これには主に以下の2つの方法があります。

  1. 外部ECサイト(BASE、STORES、Shopify等)を利用する
    自分専用のネットショップを別途作成し、インスタのショッピング機能(商品タグ)からその外部サイトへお客様をリンクさせ、そこで決済を行ってもらう王道の方法です。
  2. 決済サービスを利用し、DMでリンクを送付する
    ECサイトは作り込まず、SquareやStripeといった決済サービスを利用する方法です。ライブ配信中に購入意思を示してくれたお客様に対し、個別にクレジットカード決済用の専用リンク(請求書)を発行し、DM(ダイレクトメッセージ)で直接送付して決済を完了させます。

ここでも関係する「特定商取引法」のルール

どちらの決済手段を選ぶにせよ、インターネット上で継続的に商品を販売する場合は「特定商取引法に基づく表記」を明記するルールがあります。そして中古品を扱う場合、このページ内には「公安委員会名」と「12桁の古物商許可番号」の記載が求められます。

ここでもやはり「先に許可を取得しておくこと」が、外部サイトや決済システムの審査を通過するための必須条件となってくるのです。

忘れがちな「URLの届出」は事前設計がカギ

インスタショップと決済手段が整ったら、最後に警察署で行う手続きがあります。それがネット販売で非常に重要となる「URLの届出」です。許可取得後に「このURLで古物の取引を行っています」ということを警察に届け出るルールです。

外部ECサイトのURLも届出が必要です

ここで気をつけたいのが、「インスタのアカウントURL」の届出だけでは不十分なケースが多いということです。

BASEなどの外部プラットフォームを利用して決済を行う場合、お客様が実際に購入手続きをする「外部ECサイトのURL」も、古物営業法上の「古物を取り扱うホームページ」に該当するため、そちらのURLも忘れずに届け出る必要があります。

「プロバイダ等の資料」の準備

届出の際には、そのURLの権利者が間違いなくご自身であることを証明するプロバイダ等の資料(URLの疎明資料)の提出が求められます。

例えばBASEを利用してECサイトを構築した場合、画面のスクリーンショットではなく、BASE側が発行する「使用承諾書」などの書類を提出します。「どこまでの情報が記載されていれば証明資料として受理されるか」はプラットフォームごとに異なるため、事前の確認が大切です。

「許可の取得」から「インスタショップの開設」「決済フローの選定」、そして「複数にまたがる正確なURLの届出」まで。これらをパズルのように逆算して組み立てるには、経験とコツがいります。こんな時こそ、許認可の実務とビジネスの全体設計に精通した専門家である行政書士の出番です。プロを活用することで、この複雑な一連のフローを初期段階からトータルで設計し、あなたが迷うことなくスムーズに販売をスタートできる体制を整えることができます。

ライブ配信後も続くルール:古物台帳と本人確認

ショップが無事にオープンし、インスタライブでお客様と熱狂的な時間を共有した後も、古物商として守るべき大切なルールがあります。

「売る時」より「買う時(仕入れ)」が重要

古物営業法の最大の目的は「盗品の流通防止と早期発見」です。そのため、商品を販売する時よりも、商品を他者から仕入れ(買い取り)する時のルールがしっかりと定められています。

仕入れの際には相手方の本人確認義務があり、さらに、いつ・誰から・何を買い取り、それを誰に売ったのかを日々の取引ごとに記録する古物台帳の記帳・保存義務があります。

とはいえ、個人規模からスモールスタートする方もご安心ください。「仕入れ価格が1万円未満の場合は、一部の例外を除き本人確認が免除される」といった実務的な緩和ルールも存在します。ご自身の扱う商品の価格帯やビジネスモデルに合わせて、過度な負担にならない適切な管理体制を整えていきましょう。

インスタライブ販売・立ち上げのステップ表

ステップ実施内容実務上のポイント
1. 許可申請警察署へ古物商許可の申請欠格事由の確認・営業所の確保を先に行う
2. ショップ構築インスタショップ開設+決済準備Meta社の審査に許可証を提出。特商法の記載
3. 変更届出警察署へ「URLの届出」を提出ECサイト等のURLと適切な「疎明資料」を準備

▶ご参考:警察庁 – 古物営業法関連

▶ご参考:警視庁 – 古物商許可申請

▶ご参考:消費者庁 – 特定商取引法ガイド(通信販売)

まとめ:横浜・神奈川から、あなただけの熱狂を発信しよう

スマホ一つで始められるインスタライブ販売は、あなただけのセレクトと世界観でお客様を魅了できる最高のステージです。そして、そのステージを最速で作り上げるには、「許可→インスタショップ開設→決済フロー構築→URL届出」という手順を戦略的に組み立てる全体設計が欠かせません。

私は横浜市を拠点とし、首都圏を中心に、新しくビジネスに挑戦する皆様を法務と実務の両面からサポートしています。

「何から手をつければいいか分からない」「ECサイトの準備と許可申請を並行して進める自信がない」といった方は、ぜひご相談ください。元店長の行政書士・栗原が、あなたの「自分だけのお店」をいち早くオープンできるよう、面倒な手続きから全体設計まで全力でナビゲートいたします!


古物商許可申請についてはこちらもご覧ください。


Warning

この記事は、2026年7月時点の情報に基づき、一般的な情報提供を目的として作成されたものです。個別の事案に対する法的アドバイスではありません。古物商の許可申請にあたっては、必ず最新の法令・条例をご確認の上、必要に応じて管轄の行政機関や専門家にご相談ください。

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