【Airbnbだけが民泊じゃない!】新たな顧客と出会うための「秘密のルート」

「民泊を始めたいけど、どうやってお客さんを集めたらいいんだろう?」 「Airbnbに登録したはいいものの、競合が多すぎて埋もれてしまう…」

そんなお悩み、ありませんか?

こんにちは!元「遊べる本屋」店長の行政書士、栗原です。

本屋の店長時代、僕は毎日考えていました。「この面白い本を、本当に届けたい人にどうやって届けるか?」と。平台に並べるだけが全てじゃない。その本のテーマに合ったフェアを企画したり、意外な雑誌で紹介してもらったり、届け方には無限のルートがあるんです。

実はこれ、民泊の集客も全く同じ。大手プラットフォームに情報を載せるだけが、あなたの素敵な民泊を知ってもらう方法の全てではありません。むしろ、これからの時代、特に増え続けるインバウンド旅行者を惹きつけるには、もう一歩踏み込んだ「秘密のルート」を開拓することが成功のカギとなります。

今回は、単なる民泊運営のノウハウではなく、元本屋店長だからこそ語れる、あなたの民泊にぴったりの「未来のお客様」と出会うための、ちょっと変わった視点と具体的な方法をお伝えします。民泊の開業を考えている方、すでに始めているけれど集客に悩んでいる方、必見です!

なぜ「Airbnbだけ」では勿体ないのか?

もちろん、Airbnbや楽天トラベル、Booking.comといった大手プラットフォームは、民泊ビジネスのスタート地点として非常に強力なツールです。圧倒的な知名度があり、世界中の旅行者があなたの物件を見つける可能性があります。

しかし、その一方で、こんな現実もあります。

  • 競争の激化: 同じエリアに多数の競合施設があり、価格競争に陥りやすい。
  • 手数料の発生: プラットフォームを利用するには、当然ながら手数料がかかります。
  • 「待ち」の集客: 物件情報を登録したら、基本的には予約が入るのを「待つ」スタイルになりがち。

せっかくこだわりを持って作った空間も、その他大勢に埋もれてしまっては意味がありません。あなたの民泊の本当の価値を理解し、「ここに泊まりたい!」と熱望してくれるお客様と出会うためには、「攻め」の視点が必要なのです。

秘密のルート」

では、具体的にどうすればいいのか? 僕が本屋で培った「届けたい人に届ける」技術を、民泊集客に応用した3つのルートをご紹介します。

ルート1:『専門誌』を探すように、顧客コミュニティを狙う

大型書店には、本当に多種多様な専門誌がありますよね。例えば、「鉄道」「登山」「カメラ」「手芸」「ボードゲーム」…。一見ニッチに見えても、そこには熱狂的なファン(読者)が集まっています。

あなたの民泊も、特定の趣味や目的を持った人々の「専門誌」的な存在になることを目指してみましょう。

  • サイクリスト向け: 自転車を安全に保管できるスペース、メンテナンスツール、近隣のサイクリングマップを提供し、サイクリストが集まるウェブサイトやSNSコミュニティで情報を発信する。
  • アニメ・漫画ファン向け: 作品の聖地に近い立地を活かし、関連グッズを飾ったり、全巻セットを置いたりする。「聖地巡礼の宿」として、ファンが集うフォーラムやイベントで告知する。
  • 書道・茶道体験: 日本文化を深く体験したいインバウンド層向けに、地域の専門家と連携して体験プランを提供する。文化体験教室のウェブサイトや、留学エージェントにアプローチする。
  • 企業の合宿・研修: プロジェクターやホワイトボード、高速Wi-Fiを完備し、企業の総務部や研修担当者向けに直接提案する。

大切なのは、「誰に泊まってほしいか」を具体的にイメージすること。ターゲットが明確になれば、彼らが普段どんな情報に触れているかが見えてきます。そこが、あなたの民泊をアピールすべき「秘密のルート」の入り口です。

ルート2:『棚』を作るように、地域の魅力で「面」を作る

本屋の面白さは、一冊の本だけでなく、その周りにどんな本を並べるかという「棚作り(編集)」にあります。関連する本を並べたり、意外な組み合わせを提案したりすることで、一冊の本の魅力が何倍にも膨らむのです。

これを民泊に応用し、あなたの施設単体(点)ではなく、地域全体(面)で魅力を発信してみましょう。

  • 近隣の飲食店との連携: 「宿泊者限定の特別ディナーコース」「こだわりの朝食デリバリー」などを共同で企画する。
  • 体験ツアー事業者との提携: 農業体験、陶芸教室、SUP(スタンドアップパドルボード)ツアーなど、地域ならではのアクティビティと宿泊をセットプランにする。
  • アーティストとのコラボ: 地元のアーティストに内装の一部をデザインしてもらったり、作品を展示・販売するスペースを設けたりする。「泊まれるギャラリー」として、アート系のメディアに情報提供する。

自分だけではできないことも、地域の仲間と組むことで、唯一無二の魅力的な「棚=体験」を作り上げることができます。これは、単なる宿泊場所の提供を超えた、価値ある投資と言えるでしょう。

ルート3:『常連さん』を育てるように、関係性を築く

本屋の店員にとって、お客様との何気ない会話から「こんな本が好きなら、これもおすすめですよ」と提案し、喜んでもらえる瞬間は最高の喜びです。そして、そんなやり取りから「またこの店員さんに会いに来よう」という常連さんが生まれます。

民泊も、究極的には人と人との繋がりが運営の質を左右します。

  • ウェルカムメッセージの工夫: 予約してくれたお客様の情報を(可能な範囲で)見て、パーソナライズされたメッセージを送る。「〇〇からお越しになるのですね!長旅お疲れ様です」の一言があるだけで、印象は大きく変わります。
  • 手書きの案内マップ: おすすめの散歩コースや、ガイドブックには載っていない地元民しか知らない名店などを手書きの地図で紹介する。
  • リピーター特典: 「次回の宿泊は10%オフ」「友人紹介で特典あり」など、再訪や紹介を促す仕組みを作る。

こうした地道なコミュニケーションが、最高の広告である「良い口コミ」に繋がります。特に副業で民泊を始める方は、効率的な管理を重視しがちですが、少しの手間をかけることで、ビジネスはもっと楽しく、安定したものになるはずです。

「秘密のルート」開拓を支える民泊の法律知識

さて、ここまで夢の広がる話をしてきましたが、忘れてはならないのが法律のルールです。独自の集客ルートを開拓するにしても、大前提として国が定めたルールの上で行う必要があります。民泊の始め方は少し難しいと感じるかもしれませんが、ポイントを押さえれば大丈夫です。

日本の民泊は、主に以下の3つの法律に基づいて許可や届出の申請を行います。

種類根拠法年間営業日数特徴
住宅宿泊事業(新法民泊)住宅宿泊事業法180日以内・「届出」で開業できるため、比較的ハードルが低い。
・人が居住している住宅の一部を貸し出すことも可能。
・副業として始めやすい。
簡易宿所営業(旅館業民泊)旅館業法制限なし・「許可」が必要で、施設の構造設備に関する要件が厳しい。
・本格的な事業として365日運営したい場合に向いている。
特区民泊国家戦略特別区域法制限なし(2泊3日以上など自治体による)・国が指定した特区(東京都大田区、大阪府、福岡県北九州市など)でのみ可能。
・旅館業法の規制が一部緩和されている。

どの形態で業するかによって、必要な申請手続きや守るべきルールが大きく異なります。例えば、住宅宿泊事業法で届出をした場合、宿泊者名簿の備え付けや、外国人観光客の場合はパスポートの提示を求め、その写しを保存する義務があります。これは、独自のルートで集客した場合でも全く同じです。

「自分のやりたい民泊は、どの許可が必要なんだろう?」 「この集客方法は、法律的に問題ないのかな?」

こうした疑問は、専門家である行政書士にご相談いただくのが一番の近道です。

より詳しい情報については、以下の公的なウェブサイトが非常に参考になります。ぜひ一度、目を通してみてください。

  • 観光庁:民泊制度ポータルサイト「minpaku」

民泊を始めたい方、利用したい方向けの総合情報サイトです。制度の概要からQ&Aまで網羅されています。

https://www.mlit.go.jp/kankocho/minpaku/

  • 観光庁:住宅宿泊事業法について

新法民泊の根拠となる法律の概要や関連法令がまとめられています。少し専門的ですが、正確な情報を得るには最適です。

https://www.mlit.go.jp/kankocho/seisaku_seido/jutakushukuhakugyoho/index.html

  • 厚生労働省:旅館業法

簡易宿所やホテル・旅館といった、より本格的な宿泊事業に関する法令情報が掲載されています。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130600.html

まとめ:あなただけの「物語」を届けよう

民泊の集客は、単に空室を埋める作業ではありません。それは、あなたが作り上げたこだわりの空間という「物語」を、それを最も楽しんでくれる「読者」に届ける旅のようなものです。

Airbnbという巨大な書店に平積みするだけでなく、

  • 特定の読者が集まる専門誌(コミュニティ)に広告を出し、
  • 魅力的な本棚(地域の魅力)を編集し、
  • 何度も足を運んでくれる常連さん(リピーター)を育てる。

こうした視点を持つことで、あなたの民泊運営は、単なる投資や副業を超えた、創造的でやりがいに満ちたビジネスへと変わっていくはずです。

民泊の始め方や具体的な許可申請の手続き、あるいは「こんなアイデアは法律的にどうなの?」といったご相談まで、まずはお気軽にお声がけください。本屋で面白い本を探すように、一緒にあなたの民泊ビジネスにとって最適な道筋を見つけましょう。

こちらもご確認ください。→民泊事業申請について


民泊の開業・運営に関するご相談や、各種許認可申請のサポートについては、当事務所のウェブサイトからお気軽にお問い合わせください。初回のご相談は無料です。あなたのユニークな物語の始まりを、全力でサポートいたします。


【ご注意】 この記事は、2025年5月時点の情報に基づき、一般的な情報提供を目的として作成されたものです。個別の事案に対する法的アドバイスではありません。民泊の開業・運営にあたっては、必ず最新の法令・条例をご確認の上、必要に応じて管轄の行政機関や専門家にご相談ください。

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    くりはら行政書士事務所

    代表:
    栗原 弘直
    -行政書士登録番号:24091288
    ‐神奈川県行政書士会 緑支部所属
    ‐申請取次行政書士
    ‐著作権相談員

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