あなたのお店、知らないうちに「無許可営業」に?営業許可証の掲示義務と更新手続きの話

こんにちは!行政書士の栗原です。

念願の飲食店営業許可を取得し、ついに自分のお店をオープン!いやぁ、本当に感慨深い瞬間ですよね。私も「遊べる本屋」の店長として、初めてお店のシャッターを開けた日の感動は、今でも忘れられません。

…と、感動に浸るのはここまで。実は、許可を取って「はい、おしまい!」ではないのが、この世界のちょっぴり難しいところなんです。許可を取得した後にも、守らなければならない大切なルールがいくつかあります。

そして、これをうっかり忘れてしまうと、最悪の場合、「あれ?うちの店、知らないうちに無許可営業になってた!?」なんていう、恐ろしい事態に陥りかねません。

今回は、そんな「うっかり違反」を防ぐため、開業後に必ずやるべき2つの重要ミッション、「許可証の掲示」と「更新手続き」について、しっかり解説していきますね。


ミッション1:営業許可証は「お店の顔」!見やすい場所への掲示義務

まず一つ目のミッションは、取得した飲食店営業許可証を、お店の見やすい場所に掲示することです。これは、食品衛生法に基づく条例などで定められた、れっきとした「義務」なのです。

なぜ掲示が必要なの?

これは、「私たちは、ちゃんと保健所の審査をクリアして、衛生的に営業していますよ」という、お客様への安心宣言であり、信頼の証です。考えてみてください。初めて入るお店に、ちゃんと許可証が飾ってあったら、少しホッとしますよね。

また、保健所の監視員が立ち入り検査に来た際にも、すぐに確認できるようにしておく必要があります。横浜市では、横浜市食品衛生条例第3条で、許可証または営業証明書の掲示が義務付けられています。

▶ご参考:横浜市 – 食品衛生法施行細則

どこに掲示すればいい?

法律や条例では「営業施設の見やすい場所」と定められています。一般的には、レジ周りや入り口付近の壁などが考えられます。お客様が店内に入ったときに、自然と目に入るような場所を選ぶのがポイントです。額縁に入れるなどして、大切に扱いましょう。

掲示しないと、どうなる?

もし掲示を怠った場合、保健所からの指導対象となります。悪質な場合は、罰則が科される可能性もゼロではありません。せっかく苦労して取った許可証ですから、堂々と掲示して、お店の信頼度アップに繋げましょう。

【忘れがち注意報】食品衛生責任者の名前も掲示が必要!

飲食店営業許可証と合わせて、もう一つ掲示が必要なものがあります。それが「食品衛生責任者」の氏名です。こちらは、食品衛生法施行規則で全国的に義務付けられています。

許可証の近くに、プレートなどを作成して掲示するのが一般的です。横浜市など多くの自治体では、許可証交付時に、食品衛生責任者プレートの見本をくれたり、作成を推奨されたりします。これも忘れずに準備しましょう。

▶ご参考:食品衛生法施行規則 – e-Gov法令検索


ミッション2:許可証にも賞味期限!?数年に一度の「更新手続き」

二つ目の、そしてより重要なミッションが、飲食店営業許可の「更新手続き」です。

なぜ更新が必要なの?許可には有効期間がある!

そう、実は飲食店営業許可には、有効期間が定められています。この期間は、都道府県や業種によって異なりますが、一般的には5年〜8年程度です。

なぜ有効期間があるかというと、お店の設備は年月と共に劣化しますし、衛生管理の基準も時代に合わせて変わっていくからです。そのため、定期的に保健所が「現在の基準でも、ちゃんと安全に営業できる状態か」を再確認する必要があるのです。

更新手続きは、いつ・どこでする?

更新手続きは、有効期間が満了する約1ヶ月前から申請を開始するのが一般的です。あまりギリギリだと間に合わない可能性があるので、早めの準備が肝心です。

申請先は、最初に許可を取得した保健所です。更新のお知らせがハガキなどで届く自治体もありますが、それに頼らず、自分で許可証の有効期間を確認し、スケジュール管理しておくことが重要です。

手続きの基本的な流れは、新規申請とほぼ同じです。

  1. 保健所へ更新申請書と必要書類を提出。
  2. 費用(更新手数料)の支払い。(新規よりは安い場合が多いです)
  3. (場合によっては)施設検査。
  4. 新しい許可証の交付。

▶ご参考:横浜市 – 食品営業許可の更新手続きについて

もし更新を忘れたら…?「無許可営業」の恐怖!

これが一番恐ろしい事態です。有効期間が切れた許可証は、ただの紙切れ。その状態で営業を続けることは、「無許可営業」となり、営業停止処分や罰金といった、非常に重い行政処分の対象となります。

「うっかりしてた」では済まされない、お店の存続に関わる重大な違反なのです。まさに、知らないうちに無許可営業状態に陥ってしまうわけですね。


「うっかり忘れ」を防ぐ!元店長おすすめの自己防衛策

「毎日忙しくて、更新なんて忘れちゃいそう…」 その気持ち、痛いほど分かります。だからこそ、「忘れない仕組み」を作っておくことが大切です。

  • スマホのカレンダーに登録!:許可証をもらったら、その場で有効期限の1〜2ヶ月前の日付に「飲食店許可更新!」とリマインダー設定しましょう。これが一番確実です。
  • 許可証のコピーを手帳に貼る:普段よく見る手帳にコピーを貼っておけば、有効期限が自然と目に入ります。
  • 信頼できる行政書士に依頼する:私たちのような専門家は、お客様の許可更新時期を管理し、適切なタイミングでお知らせするサービスも行っています。特に横浜市川崎市など、首都圏で複数店舗を運営されているオーナー様には、管理の手間が省けると好評です。

まとめ:許可証は、お店を守り続けるための「お守り」

飲食店営業許可の取得は、ゴールではなく、安全で信頼されるお店を続けるためのスタートラインです。

  • 許可証と食品衛生責任者氏名の掲示
  • 数年に一度の更新手続き

この二つは、日々の忙しさの中で忘れがちですが、あなたのお店とお客様を守るための、とても大切な「お守り」のようなものです。

私が店長だった本屋でも、消防設備の点検や棚卸しなど、地味だけれどお店を支える重要な業務がたくさんありました。華やかな表舞台だけでなく、こうした裏側の準備や手続きをきちんと行うことこそが、長く愛されるお店を作る秘訣なのだと思います。

あなたの素晴らしいお店が、これからもずっと輝き続けることを、心から願っています。


お店の種類や物件の状況、あるいは更新のタイミングで施設の条件が変わっている場合など、個別のケースでご不安な点がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。元店長として、そして行政手続きの専門家として、横浜市を中心に神奈川県内・東京都内・首都圏の皆様の「お店作り」と「お店の維持」を全力でサポートさせていただきます。

飲食店営業許可についてはこちらもご覧ください。


Warning

この記事は、2025年9月時点の情報に基づき、一般的な情報提供を目的として作成されたものです。個別の事案に対する法的アドバイスではありません。飲食店の許可申請にあたっては、必ず最新の法令・条例をご確認の上、必要に応じて管轄の行政機関や専門家にご相談ください。

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