「もし、街じゅうのリサイクルショップや古本屋が、全部あなただけの仕入れ場所になったら?」 「もし、あなたの『好き』で集めたモノたちが、誰かを笑顔にするビジネスになったら?」
考えただけで、なんだかワクワクしませんか?
こんにちは!元「遊べる本屋」店長の行政書士、栗原です。私が店長だった頃は、まさに「お宝探し」の毎日でした。問屋さんの倉庫の隅で見つけた変なキーホルダー、古本市で出会った色褪せた絵本。そんなモノたちに光を当てて、お店に並べた時のお客様の「何これ!」という顔を見るのが、たまらなく好きでした。
その「お宝探し」の可能性を、ぐーんと広げてくれる魔法のアイテムがあります。それが、今回ご紹介する「古物商許可」です。
「コブツショウ…?なんだか難しそう…」 大丈夫!この記事では、その世界を世界一わかりやすく解説します。これが一枚あるだけで、あなたのビジネスにどんな翼が授けられるのか?一緒に、ワクワクする未来をのぞいてみませんか?

1分でわかる!「古物商許可」の正体
まず、難しいことは一旦忘れてください。 古物商許可とは、一言でいうと、
「中古品(古物)を、ビジネスとして売買するための、国からのお墨付き(許可証)」
のことです。
「でも、なんでそんな許可が必要なの?」 それは、世の中から盗品をなくし、みんなが安心して中古品の売り買いができるようにするためです。
もし誰もが自由に中古品を売買できてしまうと、盗まれたものがすぐにお金に換えられてしまい、犯罪が増える原因になりかねません。そこで、古物営業法という法律で、「ビジネスとして中古品を扱う人は、ちゃんと警察署に届け出て、ルールを守って営業してね」と定められているのです。
つまりこの許可は、あなたを面倒な手続きで縛るものではなく、むしろ「私はルールを守る、信頼できるお店です」ということを証明してくれる、心強い味方なのです。
翼を授かる!「古物商許可」で拓ける4つのビジネス
この魔法の許可証を手に入れると、具体的にどんな「お宝探し」ができるようになるのでしょうか。あなたのビジネスの可能性は、こんなにも広がります!
① プロの「目利き」に!本格的な『せどり』ビジネス
フリマアプリで「不用品を売る」のは誰でもできます。しかし、この許可があれば、リサイクルショップやフリーマーケットで「転売目的で商品を仕入れ」、利益を上乗せして販売する、いわゆるせどりが堂々と行えます。あなたの「これ、価値が上がりそう!」という目利きが、そのままビジネスの力になります。
② 夢が現実に!自分だけのセレクトショップを開業
「自分のセンスで集めた古着だけのお店を開きたい」 「北欧のアンティーク食器専門のネットショップを作りたい」 そんな夢も、この許可があれば実現できます。国内の様々な場所から商品を仕入れて、あなただけの世界観を持つお店を作ることができるのです。実店舗を持つ場合も、自宅を営業所としてネットショップから始める場合も、この許可はあなたの夢のパスポートになります。
③ 世界へ羽ばたく!海外輸出ビジネス
日本のマンガやアニメグッズ、伝統的な骨董品などは、海外で絶大な人気を誇ります。国内でそれらの中古品を仕入れ、海外のファンに向けて販売するビジネスも、この許可があれば可能です。あなたの「お宝」が、海を越えて誰かの宝物になるかもしれません。
④ アイデア次第で無限大!リペア販売&レンタルビジネス
ただ仕入れて売るだけではありません。「壊れたヴィンテージ家具を修理(リペア)して、付加価値をつけて販売する」「個性的な古着を仕入れて、ファッションレンタルサービスを行う」といった、あなたのアイデアとスキルを活かした新しい形の営業も可能になります。



「魔法の許可証」を手に入れるには?(かんたん申請ガイド)
「なんだか面白そう!でも、手続きがやっぱり難しそう…」 そうですよね。でも、ポイントさえ押さえれば大丈夫。ここでは、申請までの道のりを簡単に解説します。
1.どこに相談・申請するの? あなたのビジネスの拠点となる営業所(お店や事務所)の所在地を管轄する警察署(生活安全課が窓口になることが多いです)です。まずは電話で「古物商の許可を取りたいのですが」と相談してみるのが、一番の近道です。
▶ 参考リンク:神奈川県警察 古物営業許可申請手続 (お住まいの地域の警察署ウェブサイトをご確認ください)
2.どんな書類が必要? 申請には、住民票や身分証明書(本籍地の役所で取得)、略歴書など、いくつかの書類が必要です。多くは自分で準備できるものですが、どんな書類を揃えればいいか、警察署のウェブサイトで確認したり、事前相談の際にしっかり教えてもらいましょう。 もしあなたがウェブサイトやフリマアプリのプロフィールページを使って営業をするなら、そのURLを届け出る書類も必要になります。
3.注意すべき点は? 古物営業法には、残念ながら許可が受けられない条件(欠格事由)も定められています。詳しくは法律の条文で確認できますが、不安な点があれば、これも事前相談の際に正直に話してみることが大切です。
▶ 参考リンク:e-Gov法令検索 古物営業法
書類を揃えて警察署に申請し、手数料(19,000円 ※2025年7月現在)を支払えば、あとは審査を待つだけです。審査には約40日かかり、無事に許可が下りれば、あなたも晴れて「古物商」の仲間入りです!
プロの店主になるための「3つのお約束」
許可証は、ゴールではなくスタートの合図。プロの「お宝探し」の冒険家として、お客様からの信頼を得るために、大切な3つのお約束があります。
- お客様との信頼の証「本人確認」 商品を買い取る際に、相手の本人確認をします。
- 未来のお宝を守る「古物台帳」 いつ、誰から、何を仕入れたか、きちんと帳簿(古物台帳)に記録します。
- お店の目印「標識の掲示」 お店の見やすい場所に、許可証である標識(プレート)を掲げます。
これらは、どれも安心して売買できる市場を守るための、大切なルールなのです。
まとめ:さあ、「好き」をビジネスにする冒険へ!
古物商許可は、単なる紙切れではありません。 それは、あなたの「好き」という気持ちを、正々堂々とビジネスに変えるための「翼」。 それは、お客様からの信頼を得て、あなたのビジネスを大きく育ててくれる「魔法の許可証」。 そしてそれは、あなたを新しい「お宝探し」の冒険へと誘う、「宝の地図」そのものです。
この記事を読んで、少しでもワクワクしてくれたなら、これ以上嬉しいことはありません。
あなたの「好き」をビジネスにする第一歩、何から始めたらいいか迷ったら、ぜひお気軽にご相談ください。元「遊べる本屋」店長として、そして法律の専門家として、あなたの宝の地図を一緒に描かせていただきます。
【ご注意】 この記事は、2025年6月時点の情報に基づき、一般的な情報提供を目的として作成されたものです。個別の事案に対する法的アドバイスではありません。民泊の開業・運営にあたっては、必ず最新の法令・条例をご確認の上、必要に応じて管轄の行政機関や専門家にご相談ください。